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清原が逆転サヨナラ満塁弾!オリ4連勝

9回裏1死満塁、清原は右越えに起死回生のサヨナラ満塁本塁打を放ち、スタンドのファンとともに雄たけびを上げた(撮影・栗木一考)
9回裏1死満塁、清原は右越えに起死回生のサヨナラ満塁本塁打を放ち、スタンドのファンとともに雄たけびを上げた(撮影・栗木一考)

<オリックス7-6横浜>◇27日◇スカイマーク

 劇画の世界だった。底知れぬパワーはやっぱり規格外だった。オリックス清原が、3点ビハインドの9回裏1死満塁で横浜クルーンの152キロの速球をしばきあげ、右中間に逆転サヨナラ4号満塁弾をぶち込んだ。通算19本目のサヨナラ安打、11本目のサヨナラ本塁打で、楽天野村監督の持つ日本記録に並んだ。九分九厘負けの試合を引っくり返し、スタメン復帰後、チームは4連勝。清原の存在はますます神がかってきた。

 万歳してナインが待つホームベースに飛び込んだ。ベンチから飛んで来た中村監督に思いっ切り抱きついた。ベルトは外れてズボンははだけ、もうもみくちゃだ。「もう頭パニックや!」。清原はロレツが回らず、人生初体験の快感にシビれ切っていた。逆転!サヨナラ!満塁ホームラン! 清原が神戸の夜に奇跡の虹を架けた。

 清原「野球やっててよかった。プロ21年間で一番うれしいホームランや。もう1年分仕事した気分。しかもクルーンから打てたんやから。自分の力じゃないような気がする。ファンがチームメートが仰木さんが打たしてくれたんやと思う」。

 3点ビハインドで敗色濃厚の9回裏1死満塁。みんながつないで回してくれたチャンスに4番が燃えた。「明日、神戸でもフルスイングします」。4000塁打を達成した大阪ドームのお立ち台で誓った通り、最後の一振りに魂を込めた。獲物はハマの守護神の152キロ速球。打球はファン総立ちの右中間席に吸い込まれた。

 清原「神戸のみなさん、初めまして、こんばんは。正直、(打席が)回って来たらヤバイなと思ってました。ホームラン? チラッと(意識は)ありましたけど…。152キロ? エーッ? マグレで奇跡が起きました」。

 2夜連続。中村監督やほとんどのナインも残って聞き入った神戸初のお立ち台で、また笑いの渦に巻き込んだ。だが笑顔の裏で体は悲鳴をあげていた。いまだ完治していない左内転筋。その痛みを抑えるため、スタメン復帰した先日の広島戦(広島)から座薬を使っている。「座薬なんて生まれて初めてや。でもこれでだいぶマシや。スカッドミサイルや」。ジョークに悲壮な決意をにじませ、この日も戦場に向かった。4回のタイムリーと合わせ、打点も大杉勝男(元ヤクルトなど)に並ぶ歴代7位の1507となった。

 清原「9連敗は悔しかったし、また負けたんかとなる。だからこの勝ちは全然違う。それに野村さんみたいな偉大な打者に並べて本当にうれしいなあ。日本新? 今度は大阪でやね」。

 チームは9連敗から清原のスタメン復帰後4連勝。清原神話もまた伸びた。中村監督も「もう人間業じゃない。神業だ」と絶賛した神戸の夜。偉業をたたえるように、長渕剛の「とんぼ」がフルコーラスで場内に流れていた。

[2006年5月28日9時36分 紙面から]

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