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阪神金本、復活3安打!トドメ二塁打!

- 8回だめ押しの適時打を放った後、守備につく金本は左翼スタンドの阪神ファンに手を振る
<阪神6-2巨人>◇23日◇東京ドーム
なめるな巨人。シーツと勝負を避けて金本勝負? そんな作戦が成立するはずがない。8回表、1死一、二塁。静かに燃えた阪神金本は、巨人林から右翼線の二塁打を放ち、ダメ押しの2点を奪った。初回にはこちらも不振を極めていた今岡が先制3ラン。ようやく4、5番が息を吹き返し、連敗は「5」でストップ。00年以来、6年ぶりのG戦同一カード3連敗を回避し、今季G戦初勝利をマークした。
次打者席で、ホームベースの外に構える巨人阿部を見つめた。金本は敵の策を冷静に受け止めつつ、沸々とアドレナリンを満たした。あと1本が出ずに、2点リードのまま迎えた8回表。2死二塁で、3番シーツが歩かされた。捕手が座ったままなので記録はただの四球。だが、実質は屈辱的な敬遠だった。
「あそこはどのチームでも歩かせるだろう。今の自分が最悪の状態で、シーツの調子はいい。右、左の関係もあるだろうし」
売られた喧嘩を、高値で買った。フルカウントになり、左腕の林の勝負球はひざ元への速球。振りぬいた打球は、一塁李の横を高速で駆け抜けていった。7戦ぶりの適時打で点差を「4」に広げ、連敗脱出を決定づけた。
「あの2点で楽になった。1本出るのはしんどいいうことやけど。(シーツが)敬遠で歩かされ、カネもプライドがあるやろう」
岡田監督が金本の胸のうち、なめるなという主砲の打者心理を、プライドという言葉で代弁した。表面的な怒り、荒ぶりは見せなかった金本は、決定打を浴びせて溜飲を下げた。
「これまでどこか、向かっていく気持ちがなかったかも知れない。受身になっていたというか。それが、初球打ちに現れたのかも知れない」
4番に当たりが止まり、チームは黒星を重ねた。4月15日広島戦から22日までの6試合で内野安打1本。首位巨人を止めるどころか、逆に勢いつかせてしまった。燃え切れない自分を奮い立たせる意味を持つ初球打ち。5回にグローバー、7回に野間口の初球を叩いてともに中前打。その上、8回は目の前で敬遠。気持ちは自然と前面に出ていた。
前日、右ひざに自打球を当てた。患部は一晩冷やしたが、まだ右足を引きずって歩く。ただしそれは、グラウンドに入る前と出てから。ファンにそんな姿を見せることはない。
「不思議な男だ。ちょっと万全じゃない方が結果を出す。体調のいい時は、バットが振れ過ぎてしまうのかな」。ベテラン杉田トレーナーが舌を巻いた。強引に連敗を止めた金本は、勝利の意義を熱く語った。
「次のカードで勝つのじゃなくて、9分9厘向うに流れがある中で連敗を止めたのは大きい。普通なら3連敗しているところ。自力があるということかな」
甲子園、ナゴヤドームときて、東京ドームまで続いた逆流。これで金本も、連覇を狙うチームも本流に乗れる。【町田達彦】
[2006年4月24日8時54分 紙面から]
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