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「打線の意識のなさが…」一枝修平氏

10回裏無死満塁、久保田(中央)は沖原から中前サヨナラ打を浴び、ぼう然とボールの行方を見守った(撮影・宮崎幸一)
10回裏無死満塁、久保田(中央)は沖原から中前サヨナラ打を浴び、ぼう然とボールの行方を見守った(撮影・宮崎幸一)

<楽天8-7阪神>◇13日◇フルキャスト宮城

 相手が楽天で、なぜこんなゲームとなるのか。先発井川の背信、ウィリアムスが2点を守れず延長突入、そして久保田がまたしても打たれた。今季5度目のサヨナラ負けで、阪神は再び2位転落。日刊スポーツ評論家の一枝修平氏は敗戦の最大の要因として「打線の意識のなさ」を挙げ、現状のチームに警鐘をならした。

 元虎戦士、沖原の打球がセンター前に転がった。マウンドでぼう然とたたずむ久保田。延長10回裏、阪神が再び2位に転落した瞬間だ。一枝氏は「こんな野球は、あまりにもお客さんに失礼じゃないか」と怒りの表情を見せた。

 一枝「負けたから言うわけじゃない。もし勝利で終わっても、このゲームの内容がひどいことに変わりはない。評論家として我々は、こういう点を指摘したら、チームはよくなるんじゃないかという視点で見ている。でも、今日は“もう勝手にすればいい”とまで思ってしまった」。

 多くの問題点があった。先発の井川は6回5失点とまたしても崩れたが、これは今や毎度のこと。攻撃で象徴的だったのは、延長10回表無死一、二塁の場面での藤本の送りバント失敗。1点を追う6回無死一塁の場面でも、赤星がバントできなかった(最終結果は左前打)。

 一枝「初回無死一塁で、2番の赤星は三邪飛に倒れた。ここも指摘しておきたい。赤星は併殺がほぼないからバントは必要ない。だが、最低でも転がして一塁走者になる必要はあっただろう。でないと、攻撃が一向に進まない。今の阪神打線には、1人1人が好き勝手に打ってる印象がある。嫌な言い方になるかもしれないが、傲慢(ごうまん)という言葉さえ浮かんでくる」。

 阪神は楽天戦までの日本ハム、西武との戦いでともに1勝2敗と負け越した。ここ8戦の成績は2勝6敗と崩れている。その最大の要因とされているのが低調な打線。この日は15安打したが、これは楽天の投手力が弱いから。本当に振れていると言えるのは、金本、スペンサーくらいだろう。

 一枝「なぜ打てないかをずっと考えてきた。この試合でわかったような気がする。今の阪神打線には、点数をどうつくり出していくか、というビジョンがないしプロセスもない。ビジョンと打てないのは別という考えもあるだろうが、状況を考えることで打撃は変わってくるものだ。今のままなら中日、ヤクルト、巨人とは戦えないぞ」。(構成・榎並義朗)

[2006年6月14日17時12分 紙面から]

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