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阪神外れ1巡目は長崎日大野原/ドラフト

阪神から1位指名を受け野球部員から祝福され笑顔を見せる野原(撮影・上田博志)
阪神から1位指名を受け野球部員から祝福され笑顔を見せる野原(撮影・上田博志)

 阪神は25日、高校生ドラフトの「外れ1巡目」で長崎日大・野原将志内野手(18)を指名した。愛工大名電・堂上直倫内野手(18)の指名を目指したが、中日と巨人と競合し、くじ引きで中日に敗れた。同内野手は長崎・諫早市内の同校で「同じ年として負けられない」と話し、ハンカチ世代NO・1になることを宣言した。阪神は3巡目で智弁和歌山の橋本良平捕手、4巡目で横山龍之介投手と3人を指名した。

 昼下がりの教室でパソコンに向かいながら、簿記の授業も上の空で聞いていた。完全にドラフト会議に心を奪われていた。阪神1巡目-。朗報が舞い込むと、不安げな表情は満面の笑みに変わった。「ドキドキして…。授業中だったけど『そのこと』ばかり考えていた。今はとりあえずホッとしてます」。

 堂上獲りは逃したが、球団は野原の素質を高く評価している。スピードとパワーを兼ね備え、九州NO・1野手の呼び声も高い。身長184センチの恵まれた体も魅力だ。3年間で通算30本塁打。それでも、甲子園とは無縁の存在だった。プロ入りを喜んだが門出を前に、悔しさも隠さなかった。

 「斎藤君も堂上君も田中君も活躍して…。全国で活躍しているのは、すごいと思った。でも同じ年として負けられない。プロ野球は甲子園に出たとかは関係ない。同じスタートだし、負けない気持ちです」

 早実・斎藤、駒大苫小牧・田中らの活躍で沸いた今夏の甲子園大会で、同じスラッガーの堂上を意識していた。テレビ、写真ともにチェック。「打席に立ったときのオーラがあると感じました」と実力も認める。だが、くしくも自分の“肩書き”に「外れ」の冠を与えた存在になった。「うれしいけど誰かの外れです。堂上君の外れなんで、しっかりやって負けたくない。スピードは負けてないと思う」。この闘争心こそ力の源だ。

 高校野球指導歴22年間で14度、甲子園に導いた的野和男名誉監督(65)も「他の選手から抜きん出ていましたね。負けん気も強い」と話した。3年春の九州大会では股関節痛に悩まされた。それでも痛め止めの薬とテーピングで痛みを隠しながらプレー。3年間、戦列を離れなかった体の強さもプロ向きだ。

 「70年を超える伝統の球団タイガースの名前に恥じない活躍をしたい。厳しい世界に入っていくわけですが、これからが夢への第1歩。やっとスタートラインです」。幼稚園の頃からの憧れを実現させた。野原の勝負はここからだ。【酒井俊作】

[2006年9月26日9時36分 紙面から]

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