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下柳メジャーも視野、FA宣言決定的

メジャーを含めた様々な可能性を胸にFA宣言する阪神の下柳
メジャーを含めた様々な可能性を胸にFA宣言する阪神の下柳

 阪神下柳剛投手(39)が、メジャー挑戦も視野にFA宣言することが決定的となった。今年8月に2度目のFA権を取得した下柳は29日、甲子園のクラブハウスのトレーニングを行った後に「書類は記入した」と宣言準備を整えたことを明かした。下柳に近い関係者によれば前回、初めてFA権を取得した03年オフに志向したメジャー挑戦も選択肢にあり、在京チームにも興味を示しているという。球団は残留に全力を注ぐ構えだが今季、阪神で唯一2ケタ勝利の左腕が流出する可能性も出てきた。

 太平洋の向こう側にある夢は、まだ捨てきれていなかった。阪神下柳が注目される今オフのFA宣言で、メジャー移籍を選択肢の1つとしていることが分かった。現在39歳で、最後になる可能性があるFA権を重要視。権利を行使して米大リーグに挑戦する道を、探っているという。

 下柳はこの日も、西宮市内の球団クラブハウスでトレーニングを行った。25日にFA宣言の可能性を示唆したのに続き、宣言準備を進めたことを明かした。

 「申請書が(自宅に)着いていたな。書くのは書いたよ。出すか出さないかは分からないけどな。準備はしてますよん」

 冗談めかした口調ながら、必要書類を手元にそろえたことを明言した。これまでにも「まだ自分に興味を持っている球団があるかどうか知らないし(宣言するかは)分からないよ」と含みを持たせていたが、実際に宣言に向けて具体的な1歩を踏み出した。

 下柳に近い関係者の話を総合すると、宣言の有無に関わらず阪神残留が基本線にある。03年の移籍から先発に固定され、コンスタントに2ケタ勝利を挙げている。環境面も申し分なく、V奪回と日本一に熱意を抱いているとされる。一方で、早々とチーム残留を決めきれない要素に、米大リーグ挑戦の夢があるという。これまでにも「自分より年上でバリバリ投げている投手がいる」と選手寿命の長さから、メジャーへのあこがれを口にしていた。

 ホークス時代のチームメイトで尊敬する存在の横浜工藤が今オフ、将来の夢としてメジャー挑戦を表明した。また前巨人の桑田が実際に今季メジャーでプレーしたことなども、ベテラン左腕を刺激している。03年のFA宣言では「(同年)12月中の決着」という区切りでメジャー挑戦を断念。阪神に残った決断も、未練の残るものだった。また日本ハム時代の96年から02年まで東京で生活した経験から、在京球団への移籍希望もゼロではないという。

 長く下柳の契約交渉の代理人を務める上杉昌隆弁護士は「何はともあれ阪神からの(条件)提示を受けてから、本人がじっくり考えられると思う」と見通しを語った。下柳は今季、チームただ1人の10勝で、3年連続の2ケタ勝利を飾った。阪神にとっては昨オフの井川慶投手(ヤンキース)に続き、勝ち頭が流出する危機でもある。球団側が「一両日中」とする本格的な残留交渉の前に、必要書類を用意。メジャーを含めた様々な可能性を胸に、下柳がFA宣言する。

[2007年10月30日9時53分 紙面から]

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