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阪神桜井1号2ラン!右翼強奪宣戦布告

5回表、2点本塁打を放った桜井(左)は葛城に迎えられ生還(撮影・宮崎幸一)
5回表、2点本塁打を放った桜井(左)は葛城に迎えられ生還(撮影・宮崎幸一)

<オープン戦:オリックス4-4阪神>◇1日◇京セラドーム大阪

 開幕最“右翼”弾だ! 阪神桜井広大外野手(24)が、関西で今季初試合となるオリックスとのオープン戦で豪快な2ランを放った。1点を追う5回無死一塁、オリックス本柳から左翼ポール際へ弾丸ライナーを突き刺した。試合は4-4の引き分けに終わったが、一時は逆転の価値あり弾。3月28日、横浜との開幕戦の舞台で勝負強さを発揮した。昨秋に痛めた左ひざの影響でスタートこそ出遅れたが、右翼のレギュラー奪取へ猛追の一撃となった。

 ボールが悲鳴をあげそうだ。桜井がガツンとたたいた内角速球は、次の瞬間には左翼ポールの右横にあった。外野フェンスの上にあるネットに突き刺さり、三塁塁審がグルグル手を回す。ライナーでぶっ放したオープン戦1号が、レギュラー強奪の宣戦布告だ。

 「いいホームランでした。うまくとらえられた。甘い球を見逃さずに振り抜けた」

 実戦アーチは昨年9月29日以来。154日ぶりとなる手ごたえが残っていた。2点を追う5回に5番今岡のソロで反撃。葛城が中前打で出塁の後に、押せ押せの2ランで一気の逆転だ。球春を待ちわびていた地元大阪の阪神ファンは、お祭り騒ぎのヒートアップ。スタンドの熱狂を全身に浴びて、桜井も胸のもやもやが少し晴れた。

 昨季のクライマックスシリーズで中日ウッズと激突して左ひざを負傷。オフはリハビリに費やした。春季キャンプは2月18日からの高知・安芸でようやく1軍に合流。フリー打撃、特打で場外弾を連発してみせたが、広沢コーチは「いい時と比べてスイングスピードが遅い。練習不足」と厳しい評価だった。

 紅白戦の打席では快音が出ず、不吉な預言者の広沢コーチの前でしょぼくれた。「これが現実だ」と突き放された。2軍キャンプ中は1時間早く球場に向かい、左ひざをケアしていた。十分な練習量をこなしたつもりが「足りない」と一蹴された。葛城の絶好調も重なり、右翼レギュラーから遠のいた。

 「結果を出すしかない。この1本でホッとしたことはない。試合に出続けてアピールしないと」

 この日も先発右翼は6番葛城で、桜井は7番左翼。金本が戻れば、はじき出される立場だ。試合前のアップでもさりげなく左ひざをさするほど、実は不安も残す。だが「実戦で結果を出すだけ」と言い訳はせず、ひたすらポジション強奪を狙う。

 広沢コーチはこの日も「彼はまだまだ。レギュラーをもぎ取らないといけないのだから」と合格は与えない。それでも、葛城と競い合う位置までは引き上げた。終着点は3月28日、この日と同じ京セラドーム大阪の地。横浜とのシーズン開幕戦で誰が右翼を守るのか。打ちまくるしか、桜井にはすべがない。【町田達彦】

[2008年3月2日10時2分 紙面から]

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