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報徳学園・近田1失点完投/秋季高校野球

近田(中央)は優勝を決め、マウンド上でナインとともに抱き合って大喜び(撮影・加藤哉)
近田(中央)は優勝を決め、マウンド上でナインとともに抱き合って大喜び(撮影・加藤哉)

<秋季高校野球近畿大会:報徳学園5-1大阪桐蔭>◇5日◇決勝◇和歌山紀三井寺

 怪物中田に続くスター候補が素質を開花させた。報徳学園の左腕・近田怜王(れお=1年)が強打の大阪桐蔭を力でねじ伏せ、被安打2で1失点完投。チームを5年ぶり4度目の優勝に導いた。この日は自己最速となる145キロを計測。主砲中田にも真っ向勝負を挑み、1発を浴びたが非凡な能力を見せた。中学時代から名の知れた逸材が11日に開幕する明治神宮大会で全国デビューを果たす。

 つぶらな瞳の16歳が恐るべき快投を演じた。怪物中田に続くスターは報徳学園の近田だ。3日の準決勝まで秋季大会11試合で合計32本塁打の大阪桐蔭を力でねじ伏せた。「1人1人の打者に対して集中した。ファーストストライクをギリギリのコースで取れたのもよかった」。この日、直球は145キロを計測し、自己最速を5キロも更新。鋭く曲がるスライダー、チェンジアップもまじえ、相手打者に的を絞らせない。許した得点は中田のソロだけ。被安打2で最高の内容だった。

 3日に決勝進出を決めると、続いて行われた大阪桐蔭の試合を観戦。伝説に残る中田の場外弾を見てしまった。「試合をやる前は怖かった。今もですけど…」。といいつつ、マウンドでは不安な表情は全く見せなかった。2、4回の対決は内角ストレートの真っ向勝負。完全に詰まらせ、二ゴロ、遊ゴロで打ち取った。「手元で球が伸びてくる。狙っていても打てなかった」と中田は完敗を認めた。報徳学園中では「三田シニア」に所属。全国4強と日本代表に選ばれた実績で、メジャー球団のスカウトの注目を集めたほどだ。オリックス堀井スカウト部長は「ヒジの使い方が柔らかい。球にうまくスピンがかかっている。いいもの持ってるよ」と絶賛した。

 課題だった立ち上がりの悪さも克服。兵庫予選で32回1/3を連続無失点。1年生左腕は急ピッチで成長を続けている。「次は中田さんから三振を取りたい」。あどけない表情に隠された強心臓。11日開幕の明治神宮大会で、全国にその名を知らしめる。【田口真一郎】

[2006年11月6日9時19分 紙面から]


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