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大阪桐蔭中田弾、188メートルに訂正

7回表2死、中越え本塁打を放つ直前、打席で上半身を反らす中田(撮影・加藤哉)
7回表2死、中越え本塁打を放つ直前、打席で上半身を反らす中田(撮影・加藤哉)

<秋季高校野球近畿大会:報徳学園5-1大阪桐蔭>◇5日◇決勝◇和歌山紀三井寺

 伝説のアーチは188メートル弾だった! 大阪桐蔭の中田翔投手(2年)が決勝戦でも、報徳学園の1年生左腕、近田怜王から本塁打を放った。試合は1-5で敗れ、優勝を逃したが、高校通算68号、今年だけで51発と暴れ回り今年の公式戦を終えた。また和歌山県高野連はこの日、中田が3日に放った特大場外本塁打の飛距離を精密に計測し直し、ホームから発見地点まで188・41メートルあったことを発表した。注目される怪物ぶりが、異例の「訂正発表」となった。

 豪快すぎる空砲だった。5点を追う7回表2死。中田が内角低めの直球をコンパクトに振り抜いた。「ヒットでもいいから、塁に出たかった」。鋭角に上がった打球は一気に左中間席まで突っ込んでいった。ネット裏のオリックス・堀井スカウト部長はうなる。「あんなホームラン、高校野球ではないわ。ショートの頭のすぐ上やろ。表現するなら、コンコルドや」。超音速ジェット旅客機のような高校通算68本目のソロアーチで、暴れまわった今季の公式戦を締めくくった。

 主砲の意地が生んだ1発だ。報徳学園の1年生左腕、近田の前にゼロ行進が続いていた。中田も厳しい内角攻めに2打席凡退。年下相手に屈辱の内容だった。そして7回に禁を解いた。構える前に大きく背を反るおなじみのポーズ。「(この秋は)集中したいとき、ここというときにだけ、アレをやろうと決めた」。完封を阻止するため、怪物のプライドで初球を狙い打った。しかし新チーム結成からの連勝は「21」でストップ。「1試合も負けたくなかった」。今秋初黒星に悔しさを露わにした。

 その戦いの前に「衝撃の事実」が発覚した。この日、和歌山県高野連は異例の「訂正発表」を行った。3日の市川戦で民家2軒を飛び越えた特大アーチの飛距離をあらためて精密に測り直した。その結果、ホームから発見地点まで、188・41メートルだったことが判明。地図に距離を書き込んで、球場内に貼って説明した。同高野連の竹中理事長は「落下点でも170メートルは確実にある」と言い切った。認定していた160メートル弾を超えた可能性がある。

 11日に開幕する明治神宮大会の出場は逃したが、来春センバツは確実。有友茂史部長(41)は「体力面などまたイチから作り直す」と話した。甲子園出場の影響から、夏場は十分に練習を積むことができなかった。冬のトレーニングで最終年に向け、さらなるパワーアップを目指すことになる。中田自身も「さらに練習量を上げていく。走りこんで下半身をどっしりさせる」と意気込む。昨年はスーパー1年生として脚光を浴び、今年は「怪物」の称号を得た。西武大島がもつ86本の高校通算本塁記録の更新や全国制覇の実現。3年生の中田はどのような伝説を生み出すのか。【田口真一郎】

[2006年11月6日8時46分 紙面から]


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