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井川残った!2冠王ハワード斬り5回0封

3回表、井川はハワードを一塁ゴロに打ち取る(撮影・加藤哉)
3回表、井川はハワードを一塁ゴロに打ち取る(撮影・加藤哉)

<ヤンキース2-0フィリーズ>◇20日(日本時間21日)◇フロリダ州タンパ

 【タンパ(米フロリダ州)20日(日本時間21日)=片山善弘】ヤンキース井川慶投手(27)が先発ローテ獲得へ前進した。フィリーズ戦に先発。5回を2安打無失点に抑えメジャー初勝利を挙げた。19日、井川のマイナー降格をほのめかしたジョー・トーリ監督(66)も上昇ぶりを高く評価。ただライバル右腕・ジェフ・カーステンズ投手(24)を完全に上回るまでには至らなかった。25日にカーステンス、26日に井川が先発。両者の結果を見て、開幕ローテーションの最終判断を下す。

 井川が先発死守へ、また一歩、前進した。3四球こそ与えたが、予定の75球を必要とすることなく65球で5回2安打0封。メジャー初勝利のおまけもついた。1、2打席目とも得点圏に走者のいる場面で迎えた昨季ナ・リーグの2冠王ハワードは中飛と一直に封じた。オープン戦4度目の登板で内容、結果とも間違いなく1番の出来だった。

 井川「下半身で投げることを意識して(打者の)タイミングを外せたのは、次回につながる。(5回の)最後にチェンジアップで併殺に取れたのは自分でも評価できる」。

 登板ごとに自らに課題を設定。常に前回以上の投球を見せてきた。19日、マイナー落ちの可能性すらにおわせたトーリ監督も、少しずつ、しかし確実に調子を上げる井川を高く評価した。

 トーリ監督「5回を予定以内の球数で投げたんだ。彼は良かった。これまでより制球がずっと安定していた。毎回少しずつ良い部分がある。前回は攻め方とスライダーが良かった。今回は、すべての球種が生きていた。(井川は)前回の登板の時より今夜の方がよく眠れるだろう」。

 この日の好投で井川は開幕ローテ5人枠入りに大きく近づいた。ただトーリ監督は依然「時期尚早」と答えた。井川がゆっくりと浮上してくる合間に、24歳右腕のカーステンズが台頭。先発左腕が少ない投手事情、獲得資金の多さを考えれば井川の優位は揺るがない。ただ両者のオープン戦成績を比べると、即決するほどの差もないのが現実だ。

 トーリ監督は25日タイガース戦にカーステンズを、26日フィリーズ戦に井川をそれぞれ先発させることを明言。これを先発ローテ入りをかけた最終テストとする。プレッシャーがかかる一戦だが井川に緊張は無縁。この日も米地元各紙がカーステンズの先発入りをプッシュしている現状を、試合後の質問で「初めて知った」と言い切った。

 井川「カーステンズ? 米国メディアに言われたのですが、自分は分からなかった。気にしてないし、お互い頑張ればいいじゃないですか。プレッシャーを感じたかって聞かれたんですが、よく(質問の)意味が分からない」。

 この強心臓ぶりが井川の最大の強み。次回登板は6回85球がメドとなる。トーリ監督はもちろん、米メディアも完全に納得させる投球で開幕スターターの座を完全に射止める。

[2007年3月22日9時25分 紙面から]

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