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中田連発!清原、松井に並んだ/センバツ

4回表、2本目の本塁打を放った打席で中田は得意のポーズ(撮影・藤尾明華)
4回表、2本目の本塁打を放った打席で中田は得意のポーズ(撮影・藤尾明華)

中田連発!清原、松井に並んだ/センバツ

<センバツ高校野球:大阪桐蔭11-8佐野日大>◇28日◇2回戦

 怪物がついに爆発した。大阪桐蔭の中田翔投手(3年)が大会史上10人目の2打席連続本塁打を放った。佐野日大(栃木)との2回戦に「4番右翼」で出場。3回に逆転1号3ランを左翼に運ぶと4回には左中間席に2号2ランをライナーで打ち込んだ。2打席連発はPL学園・清原、星稜松井らに並ぶ偉業だ。中田がついに本領を発揮し、高校通算本塁打を74本に伸ばした。チームは16年ぶりの8強進出。今大会の主役からますます目が離せない。

 甲子園がふたつの放物線に震えた。大会史にその名を刻む2打席連続アーチ。どよめきにつつまれ、中田は控え目にこぶしを握った。「プロで活躍しているスゴい選手に並べたのは、うれしい」。過去にPL学園・清原、星稜・松井ら大会史上9人しかいない偉業の達成。紛れもなく、怪物伝説を継ぐ男だった。

 球場の空気が一変した。1点を先制された直後の3回表1死一、二塁。内角低めの直球を鮮やかにとらえた。高く舞い上がった打球は左翼席前列に飛び込む。「試合の雰囲気があっち(相手)に移ってはいけない。必死で取り戻そうと思った」。この1発で打線が目覚め、この回だけで6得点を挙げた。

 続く4回。今度は真ん中の直球をジャストミート。弾丸ライナーが左中間席に突っ込んでいった。推定130メートルの2ランは貴重な追加点となった。大会初の3打席連発は逃したが、勝利を引き寄せるには十分の活躍だった。

 報徳学園や成田など好投手を擁した有力校が初戦で姿を消した。「僕たちは絶対に浮かれない。チャレンジャーでいかないと、同じ目にあう」。初戦はエースで好投し、この日は4番で燃えていた。早実・斎藤に3三振を喫した昨夏の甲子園2回戦。常に冷静でいることの重要性を学んだ。

 3回裏に右前打をファンブルし、痛恨の適時失策を犯した。ベンチに戻り、1学年下の右腕福島に声をかけた。「バットで取り戻すから、心配するな」。4回に言葉通りのアーチを放つ。最終回にはリリーフ登板の那賀に「まだ3点余裕がある。自分の投球をしろ」とゲキを飛ばした。大黒柱として、チームが勝つために何をすべきか。とにかく周りがよく見えている。「少しは成長できたかな」とはにかんだ。

 高校通算本塁打を74本に伸ばした。怪物スラッガーが本領を発揮し、チームはさらに勢いが増す。「途中で負けている訳にはいかない。優勝だけを目標にがんばる」。チームを16年ぶりの8強に導いたが何の感慨もない。清原も松井も成し遂げられなかった春の王者。中田はその1点だけを見つめている。【田口真一郎】

[2007年3月29日8時54分 紙面から]

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