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朝原絶好調!決勝へ王手/世界陸上

男子100メートル1次予選 タイソン・ゲイ(手前)に先着しトップでゴールを駆け抜けた朝原(撮影・鈴木豊)
男子100メートル1次予選 タイソン・ゲイ(手前)に先着しトップでゴールを駆け抜けた朝原(撮影・鈴木豊)

<世界陸上:男子100メートル1次、2次予選>◇初日◇25日◇長居陸上競技場

 史上最多203カ国・地域が参加した陸上の大阪世界選手権が開幕した。男子100メートル元日本記録保持者の朝原宣治(35=大阪ガス)は、絶好調の内容で悲願の決勝進出に王手をかけた。1次予選は10秒14の今季自己ベストで、優勝候補タイソン・ゲイ(米国)に先着。2次予選では4着で通過し、26日の準決勝へ2大会ぶりに駒を進めた。世界大会では1932年ロサンゼルス五輪の吉岡隆徳以来、75年ぶりのファイナリストが確かに見えてきた。

 2大会ぶり4度目の準決勝を決めた。午後8時15分からの2次予選。朝原は好スタートから加速し、世界記録保持者パウエルには引き離されたが、10秒16の4着で26日の準決勝へと駒を進めた。

 「スタートでは飛び出せたけど(最後は)体が浮いた。タイムは悪くはない。2次予選を抜ければチャンスはあると思っていた」。

 正午すぎに行われた1次予選では、さらに夢のようなレースだった。右後方にゲイを従え、朝原がトップでゴールに飛び込んだ。今季自己ベストの10秒14で1組1着になった。ラスト約10メートルを流しながらの余裕の内容だった。各選手は本気にほど遠い予選とはいえ「一生に2度ないチャンス。勝てないゲイに勝った。幸せな気分。次のラウンドへ自信になる」と口にしていた。

 大会初日に人類最速の男たちと走り、今夏に合わせたピークが間違っていなかったと確信した。90年代に「和製カール・ルイス」「平成のエキスプレス」と呼ばれた35歳のベテランが、完全に復調した。世界選手権では日本人初の決勝進出へ、あとは準決勝だけ。五輪を含めれば、32年ロサンゼルス五輪の吉岡隆徳以来75年ぶりの快挙へ王手をかけた。

 「ファイナリストになれたら、決勝はジョグしか走れなくてもいい。準決勝をピークにしたい。9秒台より(決勝進出へ)順位が欲しい」。

 兵庫・夢野台高でハンドボールから陸上へ転向したのは20年前。今大会には進退をかける覚悟でいる。「無我夢中でやるだけ」。準決勝の約10秒間にすべてをかけ、現役生活最大の夢を実現させる。【太田尚樹】

[2007年8月26日13時37分 紙面から]

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