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福士、30キロ以上の練習「やってない」

会見中、祈るように手を合わせる福士(撮影・築山幸雄)
会見中、祈るように手を合わせる福士(撮影・築山幸雄)

 日本マラソン界に「福士革命」を起こす! 27日開催の北京五輪代表選考レース・大阪国際女子マラソン(長居陸上競技場発着)を前に、有力選手の会見が25日、大阪市内のホテルで行われた。未知の距離に挑む福士加代子(25=ワコール)は30キロ以上を走る練習を「やってない」と告白。昨年のエチオピア合宿などの経験をもとに、常識にとらわれない調整で五輪切符に挑む。連覇のかかる原裕美子(26=京セラ)は体調不良で会見を欠席した。

 爆走娘が「革命児」になる。大口を開けたいつものスマイルで福士は、あっけらかんと言い切った。「朝と昼を合わせれば40キロを走ったことはあるけど(40キロを)続けては走ってない」。まさに常識外。会見場がどよめいた。

 マラソン挑戦表明後初めての公の場で、極秘調整の内容も明かした。合宿は主に、高橋尚子がシドニー五輪金メダル獲得前に調整を重ねた徳之島(鹿児島)のクロカンコース「尚子ロード」で行った。コースは1周約31キロだが、距離走は20~22キロが最高。今月上旬の大阪市内での試走も、折り返し点から後半を走っただけだ。

 日本では一般的に初マラソン前に数本必要とされる40キロ走はおろか、30キロ走も1度も行ってない。永山監督は「常識にはとらわれたくない」。福士も「不安ですけど、しゃあない」と笑い飛ばした。

 型破りの調整法のヒントは、長距離王国エチオピアにあった。昨年3度合宿した同国で、男子マラソン世界記録保持者ゲブレシラシエに「マラソンなんてイージーだよ」と助言されたという。日本陸連の長沼祥吾女子マラソン副部長は「福士の調整はアフリカ的感覚。アフリカ勢は(距離走など)数字よりも感覚をもとにやっている」と分析。古傷の左ひざに負担が少ないというメリットもある。

 一般選手の福士はこの日の会見に出席する義務はなかったが、主催者の要請で、招待選手7人の会見後に“真打ち”で登場。マラソン挑戦決意の理由を問われると「機は熟した…かなと。気が向いたから」と説明、さらに「会見に出てやっとマラソンを走る実感がわいた。よくここまできた。今、自分で自分をほめたい」と心境を語った。野口みずきの大会記録2時間21分18秒の更新も期待されるが、タイムについては「あまり考えてない」と煙に巻いた。

 「とりあえず日本人トップを目指します」と宣言。あとは結果を出すだけだ。【太田尚樹】

[2008年1月26日11時12分 紙面から]

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