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亀田1年ぶり快感!8回KO/ボクシング

TKO勝ちした亀田興毅は観客席に向かってほえる(撮影・田崎高広)
TKO勝ちした亀田興毅は観客席に向かってほえる(撮影・田崎高広)

<プロボクシング:フライ級ノンタイトル10回戦>◇23日◇大阪市中央体育館◇観衆6000人

 WBA世界フライ級1位の「浪速の闘拳」亀田興毅(20=協栄)が、執念で1年ぶりのKO勝ちを収めた。専守防衛の東洋太平洋ライトフライ級2位イルファン・オガー(19=インドネシア)を攻めあぐねたが、8回2分23秒TKOで下した。「まだまだ練習が足りへん」と課題は残したものの、2年5カ月ぶりの大阪がい旋試合で2度ダウンを奪ってレフェリーストップ。目標とする年内のWBC同級王者ポンサクレック(29=タイ)への挑戦に弾みをつけた。

 亀田のイライラは頂点に達していた。序盤からオガーをサンドバッグ状態にした。攻めるたびに地元ファンの歓声が起こる。それでも倒せない。頭を下げ、ガードを固める逃げ腰のインドネシア王者に手を焼いた。

 「頭低いわ!」。6回には思わず叫んだ。直後、ロープ際の連打で最初のダウン。8回にも左フックで倒し、パンチを重ねたところでレフェリーストップ。ようやく昨年5月のファハルド(ニカラグア)戦以来のKO勝ちをつかんだ。

 「とりあえず大阪、ただいま、やな。1年ぶりにKOできてよかった。周りが想像できんくらい、プレッシャーはあった。早くKOせなアカンと感じてた」。2年5カ月ぶりのがい旋試合。ある決意を持って臨んでいた。KOできなければ引退-。「それくらいの気持ちやった」。と明かした。

 重圧で気持ちが空回りしたのか、1階級下の格下を攻めあぐねた。特訓してきた必殺の左カウンターも「打とうにも、相手が打ってけえへん」と出せなかった。狙った「亀田家最速」の23秒までのKOも、序盤決着も実現できなかった。

 「まだまだ練習が足りへん」。納得していないが、3試合続いた判定勝ちにピリオドを打った。公約通りの結果を出した。10キロの砂袋を入れたベストを着て毎日6キロのロードワークなど、今年初めから父史郎氏(42)と取り組んだパワー強化が最後に実を結んだ。

 来阪した今月上旬には、昨年春まで「秘密基地」として練習していた大阪市内のガレージに向かった。今はリングもない、ただの空間だが、その場所を訪れることが重要だった。「大阪にいたころの気持ちになる」。ハングリー精神を取り戻そうとした。人生初ともいえるスランプ脱出へ、必死であがいていた。

 次戦は7月か8月、弟大毅とノンタイトルで競演予定、会場は九州が有力だ。その先にいるのが王者ポンサクレック。年内の2階級制覇目指して、闘拳が再び走り始めた。【大池和幸】

[2007年5月24日11時37分 紙面から]

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