岩隈トレード志願“引退も辞さず”
合併球団オリックス入りに難色を示している岩隈久志投手(23)が20日、引退覚悟で同球団入りを拒否する姿勢を固めた。この日、大阪市内で行われた近鉄のOB会に出席後、近日中に行われるオリックス小泉隆司球団社長(64)との会談でトレード志願することを明言。事態はますます深刻化してきた。
岩隈がファイナル・アンサーを出した。近鉄OB総会に出席した後、吹っ切れたように話した。近日中に予定されている小泉球団社長との話し合いの席で、オリックス首脳に対して初めてトレード志願することを明言した。
「できれば早く結論を出したい。小泉社長にトレード志願? はい、それは伝えます。中村GMとお会いした後も考える時間があったが、オリックスでプレーする気持ちになれない。(プレーできなくなる)最悪の事態? それも考えなきゃいけないと思ってます。選手会とも相談したい」。一時は周囲への影響も考え合併球団入りすべきか悩んだ時期もあったが、“わだかまり”は消えないと判断した。
合併問題に端を発した労使交渉が背景にあるとみられる。ストライキ回避に向けた9月の交渉で、小泉球団社長が「(合併球団のプロテクトは)希望があればかなえられるように努力したい」と発言。また、今回の統合(合併)は近鉄からオリックスへの営業譲渡という形態が取られるため、民法上、使用者は労働者の承諾がなければ譲り渡すことはできないと解釈することもできる。選手会側はこの点を主張することが予想され、事態を複雑にしている。
今後、考えられる展開は3通りだ。岩隈の望み通り他球団にトレードとなるか、説得に応じ合併球団入りを決断するか、そして近鉄からオリックスへの譲渡を拒否し続け、資格停止処分を受けるかになる。岩隈は「最悪の事態」を覚悟するほどの固い決意で、オリックス入り拒否の姿勢を打ち出すことを決めた。
近鉄OB総会で顔を合わせた仰木監督は、OB会の1時間前から携帯に電話をかけ会談を試みたものの、応答がなかったことを苦笑いで明かしながら、「これからは私が前面に出てやっていきたい」とキッパリ。「何度も言っているように彼はわが軍の選手。キャンプまでまだ時間はたっぷりある。10回でも20回でも会って話していくよ」と説得へ陣頭指揮を執る覚悟を表明した。ただ、岩隈の「最終結論」を覆すのは至難の業。出口の見えない状況に完全に陥った。
[2004/11/21/10:15 紙面から]
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