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オリックス岩隈断念“安売り2億円”

 合併球団オリックス・バファローズ入りに難色を示していた岩隈久志投手(23)について、同球団の小泉隆司社長(64)は22日、楽天へ金銭トレードすることを発表した。近鉄との合併に伴い、11月4日に優先保有選手としてプロテクトしてから残留説得を続けてきたが交渉は泥沼化。21日に宮内義彦オーナー(69=本社会長)と会談した同社長が同オーナーから説得を断念する方針を伝えられ、岩隈の希望をかなえる形で問題を決着させた。

 オリックス小泉球団社長がカメラフラシュの中で岩隈断念を決断した。「双方が譲らなければ、来シーズンから新しいスタートを切ろうとしているプロ野球、オリックス、そして岩隈選手の将来に大きな影響がある。宮内オーナーの判断により、岩隈選手を東北楽天ゴールデンイーグルスに金銭トレードすることになりました」。徹底抗戦を宣言していたはずの同社長は、越年を前にした方針転換を「超法規的措置」と表現した。

 袋小路に追い込まれた末の結論だった。11月4日に岩隈を優先保有のリスト入りさせる直前、選手会と「残留を説得できなければ楽天に金銭トレード」という取り決めを交わした。これ自体、球界のルールを無視したものだが隠密裏に説得できると判断して同意。手を変え品を変えの交渉を続けてきた。だが意に反して岩隈の楽天志望は揺るぎなくなった。万策尽きた形で21日、宮内オーナーに状況を報告。「断念やむなし」を了承されたようだ。

 オリックスが失ったものは大きい。小泉球団社長は「(楽天)米田代表と話し合いをしました。移籍金? リーズナブルな線になる」と話しており、楽天から2億円程度の移籍金を受け取る模様。だがエース流出の痛手は金額で測れない。元近鉄礒部の楽天入りを認め、中村紀のメジャー挑戦を容認してきたが、また1人「顔」を失った形。球団イメージの悪化も避けられない。保有権の問題をあいまいにする「取り決め」を交わしたことで選手の“わがまま”を許す前例をつくった責任も重い。

 今後のオリックスは戦力整備、球団イメージの回復が急務となる。新規参入球団楽天の敵(かたき)役のままでいるのは、カリスマである仰木新監督にとってもあまりにつらい状況だ。

[2004/12/23/10:28 紙面から]



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