中日福留納得、球団が監督査定を否定
中日福留孝介外野手(27)の契約交渉長期化の原因はチーム内外に流れていた「監督が年俸を決めている」との情報の真偽確認にあった。26日、名古屋市内の球団事務所で5度目の契約交渉。これまで通りの現状維持2億円提示を保留したが、落合監督による査定の占めるウエートは一部で「年俸はフロントが決める」との球団説明に納得。31日に現状維持のままサインすることが確実となった。事実上の闘争終結となり、当初の予定通り、合同自主トレ参加のため沖縄入りした。
福留の長い闘争が終結に向かう。「サインはしていません。金額が変わらないことは覚悟していました。でも、これまでうやむやだった部分がスッキリして納得していますから、次はサインできると思います」。約1時間半。5度目の交渉でもサインには至らなかったが、真の目的にようやくたどり着いた。次回31日、現状維持2億円のままでサインすることが確実となった。
「4番のプライド」。この理由で年俸アップを求めてきたのは仮の姿だったことが判明した。「落合監督が選手の年俸を決めている」。福留の真の目的はチーム内外に流れるこの情報の真偽確認だった。正午から始まった交渉。冒頭で伊藤球団代表と井手編成担当に「建前だけというのはやめましょう! それではこれまでと同じになってしまいますから」と切り出した。福留が確認したかったのは落合査定で各選手の年俸がすべて決められているのかどうかという点。これに伊藤代表が「監督査定はあくまでも1つの項目。選手の年俸を決めるのはフロントの仕事」と明言。「ウワサであろうと、憶測であろうと、そのことがハッキリしない限り、サインするつもりはなかった」と話した福留は事実上の闘争終結も宣言した。
中日では今オフから、従来の20の査定項目に加え、落合監督の意向から監督査定が加わった。球団から選手に手渡されている査定表にも評価がポイント化されて表記されているように、表の上では1つの査定項目だが、渡辺、柳沢、川相ら一部控え選手が前例のない大幅アップ。球団側がこれを「落合監督の意向を汲み入れた」と説明したことで、チーム内外には「選手の年俸はすべて監督が決めている」との情報が駆け巡っていた。ここまで交渉が長期化した最大の要因が「オレ流査定」の取り扱いにあった。
元々、年俸アップが目的ではなく「アップしたとしても寄付するつもりだった」と明かした。選手の年俸は監督ではなく、球団が決めるもの。この原理原則を確認したかった。だが「ぼくは一選手。経営の話に口出しするのはどうかと思った」との思いもあり、これまで納得できる話し合いに発展しなかったようだ。この日の話し合いの内容を球団側が正確に開示することを条件に次回31日にサインすることを約束した福留。「球団の説明を信じている。あとはグラウンドで見返すしかない。ぼくに出来るのはそれだけ」。真のプライドをかけた闘いはようやく幕を下ろす。【伊藤馨一】
[2005/1/27/10:10 紙面から]
|