ハンディの中日石井「回転いい」福留絶賛
中日の沖縄合同自主トレが27日、北谷、読谷両球場で始まった。先天性難聴のハンディを持つドラフト6巡目石井裕也投手(23=三菱重工横浜クラブ)が初めてブルペン入り、切れのいい直球で主砲の福留をうならせた。
注目の左腕がついにマウンドに立った。小雨の振る読谷球場のブルペンに入ると、捕手を立たせたまま45球。時折カーブを交えながら右打者の内角へ正確な球を投げ込んだ。ここに偶然居合わせたのが主砲福留。石井の隣りでは自由獲得枠で入団した左腕の樋口も投球練習を行っていたが、福留が目を奪われたのは石井の方だった。テークバックの小さいフォームから繰り出される伸びのある直球。マウンド後方から約10分間じっと観察した福留は「打席に立ったわけじゃないから、詳しくはわからないけどいい回転の球だ」と真顔で語った。
合同自主トレ初日に投球練習を行った理由を石井はこう語った。「できれば1軍に残りたい。若手投手には負けたくないんです」。物静かな男が負けん気を表に出した。久本、高橋聡など同じ左腕にライバルは多いが、開幕1軍へのアピール開始だ。
プレー以外でも難聴のハンディは感じさせない。この日の朝も振動機能付きの腕時計と携帯電話のバイブレーションを目覚まし代わりに遅刻することなく宿舎を出発。グラウンドでも次の練習への移行をスムーズに行った。三木トレーニングコーチが「観察が鋭い。話し手の唇を完全に読んでいるし、次に何をするか迷うこともない。耳が聞こえる選手の方が遅いくらいだ」と驚くほどだった。【鈴木忠平】
[2005/1/28/10:06 紙面から]
写真=石井は初めてブルペンに入り投球練習を行う
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