広島新井「食らいついた」9回逆転3ラン
<広島5−4ヤクルト>◇27日◇神宮
起死回生の一発は神宮のレフトポール際に飛び込んだ。広島は9回、3点のビハインドがあった。マウンドは石井。絶望的…。しかし、ドラマは起こった。嶋、ラロッカ、前田の3連打でまず1点。さらに1死一、二塁の場面で、新井が単独キングに立つ26号逆転3ランをかっ飛ばした。
「いろんな思い? そんなものありません。とにかく食らいついたんです」
後半戦の開幕は「4番」ではなかった。3日巨人戦(東京ドーム)から主砲を任され、最初の5試合は打率5割。しかし、その後の9試合は37打数2安打と急ブレーキがかかり、切り替えるはずの球宴出場中も、頭の中には少なからず不安が残っていた。「(自己最多の)28本まであと3本、もし打てなかったら笑われますね…」と本気で話していた。
自信を少し取り戻せたのは、球宴第1戦のヒットだった。途中出場の2打席目、ロッテ小林雅から放った中前打がきっかけだった。
「前半戦の最後はあれこれ考えすぎていた。もう1度原点に返って、強いスイングを心がけようと。あの球宴の1本で、センター中心という基本も含めて原点を思い出しました」
助っ人ラロッカのスタメン復帰で働き場所は6番に戻った。悔しさがないはずはない。しかし、言葉では「打順は関係ないです」と繰り返した。
「いい粘りだった。新井はよく打ったよ」。あえて愛弟子を6番で出直しさせた山本監督も大喜び。敗れていれば借金20という危機を乗り越え「1つ1つ勝って行けば、ムードも良くなる」と再出発へ号令を飛ばした。【伊嶋健一郎】
[2005/7/28/10:23 紙面から]
写真=起死回生の3ランを放った広島新井はファンの大声援に満面の笑みで応えて引き揚げる
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