4番ノリ5番清原!2人で60発200打点や
今オフのオリックスは球界を代表するスラッガーの清原和博内野手(38)、中村紀洋内野手(32)を獲得した。昨年4位のチームが大幅な戦力補強でどう変わるのか? 04年まで近鉄の監督、ヘッドコーチを務めた日刊スポーツ評論家の梨田昌孝氏と、真弓明信氏は、優勝争いに加わることができると確信。2人が加入したことによる波及効果にも言及し、関西球界の盛り上がりを大歓迎した。
梨田「今年の関西球界は盛り上がりそうだね」。
真弓「阪神も優勝争いには間違いなく加わってくるだろうし、オリックスが大幅に戦力アップしたからね」。
梨田「仰木さんの遺志が実ったのかな、という気もするね。主軸を2人も獲得できるなんて、球界でも珍しいことだよ」。
真弓「それも無償でね。トレードとかFAによる獲得じゃなくて犠牲が供なってないことが大きい。現有戦力に加えてプラス要素ができたんだから」。
梨田「ファンの皆さんはどのぐらい働いてくれるかと期待していると思うけど、どう見ている?」。
真弓「2人とも十分に能力を発揮すると思う。中村は今年で33歳、脂の乗り切ってくる年代だし、清原は39歳といっても、身体は頑丈だから。新聞紙上などでみると、ヒザの手術のあときちんとリハビリをして減量にも励んでいるとか。長打力は衰えていないと見ている」。
梨田「それと、彼らの気持ちの張り、充実ぶりだよね。清原は地元・関西で初めてユニホームを着ることで心中、かなり期すものがあるはず。ノリも大リーグ挑戦はうまくいかなかったことで、心新たに…と意気込んでいるだろう」。
真弓「それは間違いないね。もともと、2人とも野球に対してはひたむきな男だからね。清原は外からしか見てないが、打つことはもちろん、走塁、守りも真剣にプレーしている」。
梨田「ノリは一緒にやったから分かっているが、フォア・ザ・チームを心得ている選手。清原にしても同様だよ」。
真弓「ところで打順はどうなるのかな。中村監督は決めていない、と言っているけど、私は中村4番、清原5番がベストじゃないかと思っている」。
梨田「全く同感。その方が効率的だと思う。2人ともクリーンアップがどういう仕事をすべきか心得ている。それと清原は燃えるタイプだから、目の前でノリが勝負を避けられたりしたら、すごいエネルギーを湧き立たせると思うよ」。
真弓「前後を誰が打つか、1番を谷でいくのか、それは中村監督が考えるだろうが、どういうオーダーになろうと、2人のポイントゲッターがいてくれるという点も大きい。他の選手がリラックスして打席に立てるよ」。
梨田「そうだね。01年に近鉄が優勝した時もローズ、ノリの3、4番がいることでみんなが伸び伸び打てていた。後は、新外国人のクラボースキーはどうなのかな。ガルシアも未契約だし…」。
真弓「極端に言えば、それほど外国人に期待しなくていいんじゃないか。掘り出し物ならもうけもの、ぐらいの感じでね。それぐらい日本人選手がそろっている」。
梨田「まあ、3、6番がひとつのカギになるけど、北川も6番ぐらいなら、務まるからね。クラボースキーが3割近く打てばパ随一の強力打線になるよ」。
真弓「問題は投手陣になるんだが、これもNK効果が出てくると期待している。昨年だと、そんなに点を取ってくれないということで、先発陣にプレッシャーがかかっていたけど、今年は援護が期待できるから、リラックスできるだろう」。
梨田「昨年の阪神とまでは言わないが、例えば5回まで3失点なら…という計算が立つ。そうなると、中盤までの守備隊形も変わってくる。1点もやるまいとして前進守備を敷いて、結果的に大量失点につながるのは、よくあるケース。1点ぐらいなら、という隊形を取ればそう集中打は浴びるものじゃない」。
真弓「シーズン序盤は多少手探りの投手起用になると思うけど、若い投手に出てきて欲しいね。初めは中継ぎでも、好投して先発陣に加わってくるような形でね。阿部健、金子、松村、香月らだよ。そうなるともっとチームが活性化する」。
梨田「希望枠で新入団した平野(京産大)はビデオで見ただけだが、先発の一角に入ってくるんじゃないか。それとこれは私が名付けたんだが「KKO」の救援陣はかなりのものだよ。加藤、菊地原、大久保の3人。阪神の「JFK」とまではいかないにしても、強力スタッフ。先行−逃げ切り、終盤の逆転、得点力が増したのだから、いろんな勝ちパターンが出来上がってくる」。
真弓「中村、清原2人には30発、100打点ぐらいは望みたい。あとは中村監督が選手をどう掌握し、どういう戦い方をしていくか。大砲が2人いるんだからあまり機動力は意識しなくていいと思うが…」。
梨田「盗塁、バント、ヒットエンドランもやる、と相手チームに思わせるのは必要だが、顔触れを見るとそんなに必要な戦術じゃないだろうね。まあ、そのあたりはGM経験もあり、阪神で6年も監督をやっておられたんだから、大丈夫でしょう」。
真弓「私も選手と監督の関係でお世話になったけど、バランスの取れた野球をする方。チームの戦力、メンバー構成に応じて、戦いを進めていける将。いい監督だったと今でも思っているよ」。
梨田「冒頭にも言ったけど、本当に今年の関西は楽しみだね。清原、中村の加入でオリックス人気も高まるだろう。パ・リーグで育ったOBとして、かつての仲間もいるチーム、応援していきたいね」。
真弓「私も神戸に住んでいるし、地元意識もかなりある。優勝争いは必ずしてくれるだろう」。
梨田「ソフトバンクは城島が抜けたし、ロッテも小坂が巨人へ、ともに戦力アップがない点でも、オリックスは有望だね」。
真弓「そして、最高の形は阪神との日本シリーズ……」。
梨田「そうなって欲しいよね。我々も紙面でエールを送っていきたい」。
[2006/1/3/10:08 紙面から]
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