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猪突猛進の攻撃スタイルが専売特許“ハル!”

宍戸治一

 <注目選手:宍戸治一>  個性派集団の大阪エヴェッサの中で、彼ほど勇ましく映る選手はいない。PG(ポイントガード)宍戸治一(23)は、爆発的な突破力とスピードで試合の流れを変える。

 出番は試合の途中。名前がアナウンスされたら「ハル!」と叫び、コートに送り出そう。

 愛称はハル。1度でも宍戸のプレーを見ると、脳裏から離れない。

 ディフェンスリバウンドを味方が得ると、そのボールは宍戸へと集まり、彼は相手陣内に向かって一直線に走る。敵が守備体型を整えていない状況。ハルの動き1つで、得点機が生まれている。鮮やかな速攻はエヴェッサの代名詞になり、猪突猛進の攻撃スタイルはハルの専売特許だと断言していい。

 「開幕当初は自分の役割が理解できていないこともあったけど、今はやるべき仕事は明快。速くボールを持っていき、ノーマークになった味方にシュートを打たすことです」。

 サイズは173センチ、75キロとチーム内では、石橋と並ぶ小型選手。しかし、筋肉に包まれたボディとそのバランスが、爆発的な突破とスピードを生む。

 宮城・岩出山小3年からバスケットを始め、6年生の時点で現在に近いプレースタイルを確立していたという。仙台高、明大と進んでも同じ。ウエートトレーニングを欠かさず、当たり負けしない体力を蓄えていった。

 ハルの活躍する場面を思い出してほしい。先発出場はない。チームが劣勢に立ったとき、どうしても追加点がほしいとき。流れを変えたい場面の途中投入に限られている。野球でいえば、得点圏に走者を置いての代打といった役目だ。開幕から全試合に途中出場を続け、ベンチの期待に応える。

 「速い試合をするにはハルが最適。ミスも減少しているから、1試合の出場時間も10分を超えるようになってきた。(勝利への)勘定に入れてますよ。欲を言えば、もっと自分でシュートを打ってもええんと違うかな」と天日ヘッドコーチは話す。

 「ヘッドの指摘は分かっているんで、積極的にシュートは打つようにしています。出場タイムも増えてきたし、あとはターンオーバーをきっちりと減らしていくこと。25日からの新潟戦は天王山だし、相手は安定してとりこぼしがない。でも、1つ1つ自分のプレーをやれば負けないはずです」。

 明大時代はコンビニや居酒屋、カラオケボックスでアルバイトしながら生活費を稼いだ。昨年6月から毎月、会社から振り込まれる給料を見てはプロを実感している。「自分の好きなことをしてお金をもらえるのはうれしい」。そんな姿を宮城の両親は楽しみに、会場まで足を運んでくれるという。

 この新潟2連戦も、大切な局面で背番号13が投入されるはず。大阪の“スピード・スター”ことハルに、期待してよし。(数字は2月19日の日程終了時)

写真=爆発的な突破力とスピードが持ち味の宍戸治一



■宍戸 治一
 1982年(昭和57年)12月23日、宮城・玉造郡生まれ。仙台−明大からドラフト外入団のPG。愛称ハル。173センチ、75キロ。父邦浩、母美和子、姉美恵、弟浩也。

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