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立命大が3連覇/甲子園ボウル

<アメリカンフットボール 甲子園ボウル:立命38−17法大>◇19日◇甲子園球場◇観衆2万5000人

 立命が史上3校目の「甲子園3連覇」を達成した。2年連続で法大と対戦。二転三転の緊迫した試合展開から立命の強力DF陣が立て続けにターンオーバーを奪い、3Q9分過ぎから4連続TDをあげて38−17と法大を粉砕した。立命は関学、日大に続く3校目の3連覇で黄金期を築いた。勝ち越しを含む2TDをあげたWR木下典明(4年=大産大附)がミルズ杯(年間最優秀選手)を獲得。来年1月3日のライスボウル(東京ドーム)で、社会人日本一の松下電工と3年連続のアメリカンフットボール日本一をかけて激突する。

 野性的な感覚がボールの着地点をとらえていた。17−17の同点で迎えた3Q11分過ぎ、QB池野はフワリと高いボールを右サイドに向けて投じる。ターゲットはWR木下。マンマークの法大CB大浦を一瞬のスピードで交わしキャッチ。勝ち越しTDのエンドゾーンを駆け抜けた。

 「おいしいところをもらっちゃいましたね」。粘る法大に大きなダメージを与える一撃だった。立命の圧倒的有利予想が法大のパスオフェンスにかく乱され、前半は10−10の同点。後半開始直後のキックオフリターンTDでリードされた。追い詰められた王者には頼れる男がいた。ターンオーバーから同点に追いついた直後。DF陣の奮闘で連発のターンオーバーから、つかんだチャンス。学生最強のレシーバーは鮮やかに期待にこたえた。

 苦しい試合だった。木下と二枚看板のWR長谷川が関学とのプレーオフで痛めた足が完治せず欠場した。法大にはパス攻撃を徹底してマークされた。それでも「勝負所では、やはりノリ(木下)」とオフェンス担当の橋詰コーチ。相手のマーク、味方の期待。重圧の中でも木下は「いつもと変わらなかった」と平然と言った。

 昨年の甲子園では失態を演じた。TDを決めた後の派手なパフォーマンスで反則をとられ、古橋ヘッドコーチに胸ぐらをつかまれるほど激怒された。その後の出場機会を召し上げられた。この日は勝ち越しのTDを決めると、一目散にサイドラインへ走って戻った。4Q2分過ぎの勝利を決定づける連続TDでも、おとなしくした。「大きな舞台になるとムチャしてしまう」お祭り男が、感情を封印して最後の甲子園に集中した。試合後、ミルズ杯とこの日の最優秀選手に加え「将来の活躍が期待される選手に」と新たに創設されたNFL特別賞、あらゆる賞を木下が独占した。

 甲子園ボウルの前にNFLヨーロッパのトライアウトを受け、候補選手に合格した。来春は夢に向かって羽ばたく。だが木下は「『今しかできないことをやる』が自分のモットー。まだ先のことは考えません」と言った。次は3年連続日本一がかかるライスボウル。「楽しみたい」。木下が無邪気な笑顔を見せた。【実藤健一】

 ◆木下典明(きのした・のりあき)1982年(昭57)12月29日、大阪・豊中市生まれ。豊中11中ではサッカー部。大産大附からアメフットを始める。WRから3年時はQBとDB。176センチ、75キロ。40ヤード走は4秒4。家族は両親と兄2人。長兄の善仁(28)は現在、Xリーグ西地区ファイニーズのQB。

[2004/12/20/10:33 紙面から]



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