亀田「協栄で世界王者」笑顔なき円満移籍
人気ボクサー亀田興毅(18)の移籍問題が収束した。獲得に乗り出した協栄ジムの金平桂一郎会長(39)は28日、大阪市内で亀田の所属先グリーンツダジム側と交渉し、移籍金3000万円(推定)で基本合意。その後、大阪市内のホテルで亀田と父史郎氏(39)も出席して異例の「移籍調印式」が行われ、移籍届にサインした。日本ボクシングコミッション(JBC)関西事務局に移籍届を提出する5月11日に移籍は正式に成立する。世界王者9人輩出の名門に移る亀田は「協栄で世界王者」を誓った。
円満解決の場はピリピリとした緊迫感に包まれていた。大阪市内の高級ホテルで行われた異例の「移籍調印式」。世界戦の調印式なみの華々しい場に現れた亀田と父史郎氏は終始むっつり顔だった。移籍届に各自が署名、捺印し約1カ月に及ぶ前代未聞の移籍トラブルが終えんした。
「ホッとした? これで2度と(グリーンツダジムに)かかわることはない。地球が爆発してもな」
父史郎氏の言葉が両者の間の深い溝を表す。高額な移籍金3000万円を巡り、長期化が予想された移籍問題。だが協栄の登場で事態は一気に収束した。
「今回のことで金平会長への感謝は尽きない。言葉だけでなく、リングで恩は返すつもりでいる」と史郎氏は頭を下げた。亀田の思いも同じだ。「協栄で世界王者になるよ。来年(20歳の誕生日となる)11月17日前にな。絶対になる」。すでに世界王者9人を輩出した名門。そのレコードを伸ばすことが最大の恩返しと分かっている。
金平会長は、すべての条件を飲んで亀田を迎え入れる。生活拠点と基本的な練習場は、大阪のまま。将来的にジム設立を考える史郎氏の独立も容認し、試合も年に数回は関西で行うと明かした。そして移籍第1弾の試合計画も、すでに進行中。金平会長は「最短で6月、後楽園ホールで」と話した。相手も史郎氏が希望する東洋太平洋フライ級のランカーで進めている。
協栄の亀田は正式には5月11日にJBCへ移籍届が提出されて誕生する。過酷な騒動を体験した亀田は「長かった。でも親父が必ず解決してくれると、何の心配もしてなかった」。固い親子の絆で過去と決別し、世界に続く新たな道へ踏み出す。【実藤健一】
[2005/4/29/09:54 紙面から]
写真=移籍調印式を終えグリーンツダの津田会長(右端)と握手を交わす共栄ジムの金平会長だが、(左から)亀田興毅、父史郎さんはむっつりとした表情
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