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織田、GP2戦目で初優勝/フィギュア

男子で優勝を決め、感極まり泣く織田信成

<フィギュアスケート:グランプリシリーズ第6戦NHK杯>◇最終日◇4日◇大阪なみはやドーム

 男子シングルで、戦国武将・織田信長の末裔(まつえい)の織田信成(17=関大)が、ショートプログラム(SP)2位から逆転優勝を飾った。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒したものの、その後は機転をきかせた力強い滑りを見せた。今季シニアGPデビューしたばかりで、わずか2戦目で天下を取った。SP1位の高橋大輔(19)はジャンプの失敗が響いて3位、本田武史(24)は9位に沈んだ。

 なかぬなら…どころではなかった。電光掲示板の順位を見た織田の顔は、一瞬にしてくしゃくしゃになった。抱きつかれた母の憲子コーチが思わず笑うほど、人目もはばからず大声で泣いた。大好きな阪神タイガースのタオルで何度も顔をぬぐった。「トリプルアクセルに失敗して、その後のジャンプもよくなくて、表彰台も落ちたかなと思っていた。すごくびっくりして…」。GP2戦目で初優勝。デビュー戦のSPで失敗して号泣したため「もう泣かない」と立てた誓いは、あっさり崩れた。

 とっさの機転が勝利を呼び込んだ。開始直後の3連続ジャンプは、最初のトリプルアクセルで転んだ。だが、続く3−2回転ジャンプをすぐさま3−3−2回転の3連続ジャンプに変更してミスを帳消しにした。動揺してもおかしくない中、わずか10秒の間に見せた好判断。ハプニングに対応するため、ほかの選手のビデオを見て、多くのパターンを学んできたことが生きた。さらにレベル4(最高評価)のスピンで、「後押ししてくれた」という地元大阪の観客を魅了した。

 生まれる前からスケートをしていた。当時スケート教室の先生をしていた憲子さんは、大きなおなかを抱えながら、織田を生む前日までリンクで指導していた。織田が本格的に競技を始めたのは7歳だが、実質0歳? からスケートに慣れ親しんでいた。戦国時代を生き抜いた信長の血も加わり、今季シニアデビューとは思えない勝負強さを見せつけた。

 初めてのGPファイナル出場も決めて、1枠を争うトリノ五輪代表争いで関大の先輩、高橋に追いついた。「(高橋大輔に)勝てたのは実力じゃない。1回りも2回りも大ちゃんが上」。謙虚に言ったが、負けん気ものぞく。「世界のトップ6がくるファイナルは、絶対ボクが一番下手だと思うんですよ。でも、負けたくない」。ひるむことなく、織田が五輪切符を奪いに行く。【今村健人】

[2005/12/5/10:34 紙面から]

写真=男子で優勝を決め、感極まり泣く織田信成



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