亀田メンチ合戦にブチッ!何やオリャー
しばいたるんや!WBA世界フライ級4位の亀田興毅(19=協栄)が7日、都内で前日計量に臨み、今日8日のプロ10戦目(東京・両国国技館)で対戦するWBC世界同級13位カルロス・ボウチャン(25=メキシコ)と初対面した。恒例のメンチでは、初めて相手の反撃を受けて激怒。右肩をぶつける先制パンチを浴びせた。関係者の制止により乱闘は逃れたが、一触即発の険悪なムードが漂った。計量は両者ともリミット50・8キロでパスした。
かかってこんかい! 亀田がボウチャンとあわや乱闘の騒動を引き起こした。恒例の力任せの握手、そしてメンチ。しかし、今までと違ったのは、相手の反撃だった。にらみ返したボウチャンが、スペイン語で言葉を放つと、ぶち切れた。相手の体に右肩をぶつけ「何や、オリャー!」と詰め寄る。専属ボディーガード、ジョンとマイケルの制止がなければ、間違いなく大乱闘に発展していた。
今までの相手は無視か、委縮するかで終わっていたが、ボウチャンは違った。「ライオンハート」の異名通り、堂々と向かってきた。ただ、ぶつけた言葉は「オレは怖くない。ここではなく、リングで戦おう」とスペイン語で紳士的に言っただけ。しかし、亀田に異国語が分かるはずもない。亀田は日本語でKOを宣告した。「明日は5ラウンドまでに倒す。ちゃんと調整してこいや!」。闘拳はメキシコの獅子に吠えた。
乱闘を回避した後も「二の矢」で攻撃した。夏目漱石の名著「坊っちゃん」を関係者を通じてプレゼントした。「日本の1000円札の人や。これで日本を勉強したらええ。試合が怖くて寝られないなら、これ読んでねんねしな」。親交のある、明石家さんま直伝のネタだった。前夜、恒例のパフォーマンスネタを練りに練ったが、いい考えが浮かばない。そこでさんまに救いを求めた。「本は今日買ったんや。さんまさんにはネタが受けたら名前を出してと言われとった」。お笑いのカリスマの演出は、狙い通りに爆笑を誘った。
十分に体も気持ちも温めて、本番を迎える。両国国技館で行う「亀田場所」。試合後は、優勝力士インタビュー風と決めている。亀田は「『取組』が終わったらリングに一礼するよ。風呂を浴びてくるからマスコミは控え座布団の前で待ってて」。支度部屋では、一番奥の「横綱席」に明け荷を構える。気分は「兄貴」と慕う横綱朝青龍だ。
昨年11月以来の試合は、いよいよ今秋予定の世界挑戦を見据えた戦いになる。23秒殺した弟大毅のド派手デビュー、ボウチャンとの前哨戦、そしてあこがれの両国国技館で相撲パフォーマンスと、気持ち的な盛り上がりは過去最高潮に達している。「15分間でたっぷり倒す。オレのしりに火がついた。坊っちゃんは良い子で寝んねしな」。亀田場所前夜祭は、一触即発の荒れたムード。しかし「本場所」は、豪快なKO劇の横綱相撲で盛り上げる。
[2006/3/8/09:50 紙面から]
写真=亀田興毅の振る舞いにボウチャンと父バルガス氏が激怒、亀田のボディーガードが割って入り事なきを得た。左端は亀田の父史郎氏(撮影・中島郁夫)
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