浜ちゃん代打V打、満塁10割!虎同率首位
<阪神5−3西武>◇19日◇甲子園
満塁男・浜中の逆転打で阪神が4月21日以来、28日ぶりの同率首位に立った。岡田監督の早い仕掛けは1点を追う4回。2死満塁で代打に出た浜中が期待に応えた。復活なった今季はここまで満塁チャンスで3打数3安打の勝負強さ。さあ、この勢いで03年、日本シリーズで苦杯をなめさせられた宿敵ホークスに挑む!
「満塁男」の称号は間違いなく浜中の上に輝く。ビッグチャンスで勝負強さを発揮する男が、またも大仕事をやってのけた。同点に追いつき、なおも4回2死満塁。中盤に差し掛かったばかりの局面で、岡田監督が早々と勝負に出た。2番関本を制し、代打浜中をコール。指揮官の異例のタクトには、さすがの「背番号31」も目を丸くした。
「あそこで代打に変わると思ってなかった。自分でもビックリしました」
最高の場面で指名され、集中力は一気に高まる。西武大沼にカウント2−1と追い込まれてから執念を見せた。最後はスライダーが外角低めに逃げていく。力の限り、両腕を伸ばした。最後は左腕1本に魂をこめた。2度メスを入れた右肩をかばい、左腕だけで白球を捕らえた。
「変な打撃をしたけど、いいところに飛んでくれて良かった。最初は捕られると思ったんですけど…」
詰まった打球は右翼栗山の前にポトリと落ちた。2者が生還する勝ち越しタイムリー。代走を送られ、ベンチに戻ると岡田監督が待っていた。「くさいヒットを打ちやがって!」。冗談で出迎えられて、浜中も思わず頬を緩めた。
この日の千金打で、今季3回の満塁機をすべて成功させたことになる。右肩を故障した03年も満塁機に強かった。負傷前までの7回中、5回適時打を放っている。4番で起用していた当時の星野監督にうれしそうに「何だ! 2回も失敗してるのか」と言わしめたほどだ。
好調ではなかった。15日の楽天戦から3試合、3打席無安打。この日も試合前から準備を怠らない。フリー打撃のあと、三塁ファウルゾーンでロングティー打撃を繰り返す。1歩、2歩…。歩みを止め、構えを作り、そしてスイング。何度も同じ動作を繰り返した。
「調子が悪くなったら、やるんです。僕の場合、打てなくなると上半身ばかり使ってしまう。下(半身)をもっと使わないとね」
下半身の動きを強く意識した練習をメニューに入れることで、体全体を使ったバランスの取れた打撃フォームを取り戻した。
チームも西武に連勝。最大5ゲーム差あった首位中日に、交流戦だけでついに並んだ。それでも岡田監督は気を引き締める。
「藤本がいなかったら(浜中を)打席に立たせてなかった。駒があったからできた。明日? カードの初戦は打ってないから、打つ方が頑張らないとあかん」
絶妙な采配で勝ち取った1勝は大きい。藤本が復帰し、戦力は厚みを増した。そして浜中は再び、DHで起用される。20日から強敵ソフトバンク戦。2年前、日本シリーズで涙を飲んだ福岡にリベンジの旅に出る。【酒井俊作】
[2005/5/20/09:02 紙面から]
写真=4回裏2死満塁、代打浜中は、右前にポトリと落ちる勝ち越し2点適時打を放つ
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