下柳、15年目の自己最高!12勝
<阪神7−1巨人>◇15日◇東京D
4回まではパーフェクト。またしても下柳のノラリクラリ投法が巨人打線を幻惑した。これで12勝目を挙げ、ハーラートップに並ぶとともに、自己の勝利記録を更新した。ベテランの奮闘で、阪神は巨人に勝ち越し、2リーグ分立以来、初の3年連続勝ち越しを記録。その人気と実力、阪神時代到来の予感が…。
ひょうひょうとした姿はプレートの上と変わらない。ハーラートップに並ぶ12勝目を挙げた阪神下柳は、勝利の瞬間を穏やかな表情で迎えた。岡田監督と握手を交わし、少し白い歯を見せた。
「感謝、感謝。みんなに感謝。何もないよ」
らしいコメントで喜びを伝えた。6回途中、1失点で藤川にマウンドを譲ったが、4回まで打者12人の完全投球。5回の先頭、小久保にショート内野安打された。苦笑いに悔しさが表れたが「ありゃ演技や!」と言い訳して、ビクトリーロードを笑いに包んだ。
ライバルだった巨人も今やお得意様。チームは3年連続で対巨人の勝ち越しを決定。2リーグ分立後は球団初だ。歴史的快挙を導いたのが巨人キラーの下柳。今季は5試合で3勝無敗。通算7勝1敗。チームは下柳が投げた巨人戦14勝2敗。初回の援護に守られたこの日は一層、丹念な内外角への投げ分けがさえわたる。5回、1失点してなお2死一、二塁のピンチは江藤を低めいっぱいのフォークで空振りに仕留めた。
岡田監督も「先発で失敗が2〜3回しかないやろ。後ろの3人(JFK)までつなぐ任務を果たしている。頭が下がるわな」と絶賛。今季21試合で「失敗」は3度だけ。残り18回はすべて「5回3失点」以上のノルマを果たしてきた。
勝ち続ける中でリーダーの風格も見せる。4月27日の中日戦で今季初先発し、3回2失点の筒井和に翌日、ランニングしながら声をかけた。「おまえは投げる前から負けている。表情やしぐさの変化を相手に見せてどうする」。試合中、ウィリアムスから助言を求められたことも。「シモさんは経験豊富だから色々聞きたい」と助っ人左腕も頼りにする存在になった。
自己最多勝を更新。予想される残り登板機会は、白星で並ぶ井川と同じ3回で、初タイトルも十分に射程圏内だ。虎の精密機械はあと3試合、計算通りにマジックを減らし、白星を増やしていく。【柏原誠】
[2005/9/16/10:52 紙面から]
写真=降板した下柳は藤川が後続をしとめ、ベンチで敬礼し出迎える
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