赤星怒った!敗戦にファン乱行
<ヤクルト7−2阪神>◇17日◇甲子園
赤星が怒った。マジック点灯後、初めて甲子園で戦ったが阪神の今季初の7連勝はならなかった。敗戦に不満を感じたのか、試合終了直後、阪神ベンチ前にプラスチック製コップが投げ込まれた。この恥ずべき行為に選手会副会長でもある赤星は「本当に情けない」と強い口調で言い切った。03年には同様のアクシデントで星野監督は「甲子園で胴上げはやらん!」と激怒した。闘将イズムを引き継ぐリードオフマンの怒り。中日の敗戦でM10になり、最短Vも23日で変化はない。胴上げまで、チームもファンも真っ当に戦う集団でありたい。
一部のファンの心ない行為が、痛くないはずの1敗を後味の悪い黒星に変えてしまった。試合直後、一塁ベンチの後方から氷の入ったプラスチック製コップが投げ入れられた。
9回に実質ダメ押しの3失点を食らった江草の目の前に落ちて、氷が散らばった。江草は「気にしていないです」と話したが、赤星はロッカーに引き揚げる間際、自ら強い口調で切り出した。
「どうしても苦言を言わせてほしい。選手もファンもマスコミもみんな一緒に優勝に向かっていってるのに、くだらんことするなと言いたい。本当に情けない。気分が悪いというより、寂しくなりました」。
少し興奮しながら、鋭い目で語った。赤星の思いはただ1つ、みんなで優勝しよう−。03年にも当時の星野監督が甲子園のファンの心ない行為に「もう甲子園で胴上げはやらんぞ」とスゴんだ。星野イズムを受け継ぐ選手会副会長の訴えも、当然のことだった。
虎党の大声援には何度も勇気付けられてきた。だが応援も度を過ぎては選手への敵対行為だ。一生懸命プレーしている選手をバカにするような行為は野放しにはできなかった。裏切られた気持ちが「寂しい」という怒りにつながった。
赤星は日ごろから、過熱するファンの「攻勢」には頭を痛めている。無断の写真撮影など、マナーのないファンには自ら注意することもしばしば。それらはすべて、自分を含めた選手の身の安全を思ってのことだ。試合後、赤星は足を止めて口を開いたが、選手の足どりは一様に重かった。
マジック点灯後、初めての甲子園でのゲームだった。試合途中には電光掲示板に中日の敗戦が映し出され、4万7306人のファンも拍手喝采を送った。スコアは完敗だったが8回に赤星の適時打などで追い上げ、見せ場は作った。負けの中にも明日につながるプレーはあった。しかもマジックは1つ減った。前向きになろうとしたところに、水を差されたことが悔しかった。
3戦連続2ケタ得点など怒とうの6連勝で帰ってきた。岡田監督は「そんな、いつもいつもはなあ。序盤にチャンスらしいチャンスもなかったし」とサバサバ。赤星も試合そのものには「毎日10点とったら全勝しちゃう。今日は相手が良かったとしか言いようがない」と負けを重くは受け止めなかった。
「優勝確定」の雰囲気が漂う中、7試合ぶりの負け試合を見せられたファンの不満も理解できなくもない。だがチームが常に優勝を狙える集団に変ぼうしつつあるのにファンがダメ虎時代から相変わらずでは本当の意味での常勝軍団にはなれない。【柏原誠】
[2005/9/18/13:39 紙面から]
写真=試合終了後、グラウンド飛んできた氷に驚く赤星
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