星野SD激怒「ファンも私も絶対許さない」
阪神星野仙一オーナー付シニアディレクター(58)が、「村上ファンド」に対して強い怒りを表明した。村上世彰氏が率いる投資ファンドが阪神タイガースの親会社である阪神電鉄株の38・13%を取得していることが3日に判明。これにより、同ファンドは議決権ベースでも3分の1超を確保し、株主総会で重要事項の決定に関する拒否権を保有。阪神グループの経営に重大な影響力をもつことになった。星野SDは都内でテレビ番組を収録した後で、「大変残念で憤っている。タイガースは私的ではなく公共のもの。ファンも許さないだろう」と一気にまくし立てた。
一野球人として、黙っていられなかった。2年ぶりのV奪回の直後に阪神の親会社が見舞われた「村上ファンド」の株大量取得。前監督で、現在は手塚昌利オーナー(74=電鉄本社会長)付という立場の星野SDは、ファンが蚊帳の外に置かれたまま、球団を巻き込みかねない買収劇が進行していることに激しい怒りをぶちまけた。
星野「非常に残念だし、悔しい。憤りを感じる。タイガースは公共のものであって、私的なものじゃない。村上さんも大阪出身で阪神ファンだと思うけど、今回の件はファンが許さないよ。わたしも野球界にお世話になった人間として、タイガースを愛するものとして、許せないね」。
都内スタジオで4時間以上に渡り、テレビのバラエティー番組を収録していた。午後11時過ぎ、スタジオ入り口で待ち構えた報道陣に見せたのは、番組内での満面の笑顔ではなく、険しい表情。双ぼうを鋭く、口元を引き締めるようにして、これまで押しとどめていた怒りを言葉にした。
星野SDに限らず、本社、球団の関係者で同問題について感情をあらわにしたのは初のこと。優勝を喜びながら、心に一抹の不安を抱えている阪神ファンの気持ちを代弁した。
星野「せっかく優勝して、ここ数年で球団のブランド価値も上がっているところで、こういうことはして欲しくなかった。球界でも70年の歴史があって、巨人がはい上がってきてまた競争するようになるまで、と頑張っている時期なのに…」。
自らチーム再建に力を尽くし、03年に18年ぶりにリーグ優勝。監督を退任後も要職に留まり、本社役員に球団運営についてアドバイスを送ってきた。「本社にも落ち度があるとはいえ、これでは役員も優勝を喜べない。ファンのための甲子園改修計画も、余計なお金をつかえば出来なくなるかも知れない」。球団に及ぶ影響にまで思いを巡らし、激しい不快感を示した。
[2005/10/4/09:15 紙面から]
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