虎、ベストオーダーで“プレ開幕戦”飾る
<オープン戦:阪神13−2ヤクルト>◇11日◇甲子園
猛虎が“プレ開幕戦”を華々しく飾った。11日、3月31日に神宮でぶつかる古田ヤクルトを、本拠地甲子園で圧倒した。4番金本がオープン戦に初出場し、「ベストメンバー」の打線が大爆発。3番シーツが6打点、5番今岡が3打点を挙げるなど、14安打で今季チーム最多の13得点をマークした。岡田監督に気の緩みはないが、開幕戦に向け強烈な先制パンチとなったことは間違いない。
新生古田ヤクルトをケチョン、ケチョンにやっつけた。甲子園のトラファンを酔わせた大勝の後、岡田監督の静かな話しぶりにディフェンディング・チャンピンとしての余裕、貫録が漂う。
「(ヤクルト先発)石堂は宜野座(2月18日の練習試合)では良かったけど、今日はちょっと悪かったからな。開幕戦ではピッチャーがだいぶ違ってくるやろう。こっちもまだ誰が何番とかは関係ないし、普通に打たせとっただけやから」
開幕のことを考えるのは中旬以降と言い続けているが、頭の中ではシミュレーションを開始している。藤井、石川、石井一…と左腕3枚を並べてくることも想定済み。この日の結果はあくまで“参考外”とばかり表情を緩めることはなかったが、小細工なしの王道野球で開幕相手に「今年も猛虎」のイメージを刷り込んだ。
様々なテストを繰り返す打順は別にして、今オープン戦で初めて、ベストの顔触れを並べた。圧勝の立役者はやはりクリーンアップだ。打ち込みのため2試合を欠場した3番シーツが“らしさ”を取り戻す。2回に中前適時打を放つと、4回には満塁の走者を一掃する左中間二塁打。さらに5回にも左前に2点適時打。
「今日は球がいい感じで見えていたんだ。スタンス、タイミングの取り方をチェックしたのがよかった。全開? ノー、ノー。これからもう少し実戦で調整していかないとね」
3安打6打点と大当たりに、言葉とは裏腹に会心の笑みを見せた。
打点となればこの男も黙ってはいない。昨年147打点をたたき出した5番今岡だ。4回の2死二塁、5回の満塁でいずれも測ったように中前にはじき返し、計3打点。「何もないよ。段々よくしていくだけやからね」と、サラリと貫録を見せつけた。
「向こうはWBCで3人(宮本、岩村、青木)抜けとるわけやし、次(23日神宮)もそろわんかな」と3月31日の本番を見据えた岡田監督。しかし、そのガチンコ勝負を前に余裕の大勝。古田ヤクルトに、強烈な先制パンチをお見舞いしたことには違いない。【吉富康雄】
[2006/3/12/10:51 紙面から]
写真=4回裏2死二塁、今岡は中前に適時打を放つ
|