浜ちゃん全開!アーチだ!補殺だ!
<オープン戦:阪神5−2巨人>◇12日◇甲子園
アーチだ! 補殺だ! 浜ちゃん全開! 阪神浜中治外野手(27)が12日、待望のオープン戦初本塁打を放った。巨人戦(甲子園)の8回、久保から技ありの2ランを左中間席へ。打撃フォームの微修正にも取り組んでいたが、ようやく結果に表れた。懸念の守備でも左翼から本塁へのストライク返球で補殺をマーク。手術した右肩の不安も消えつつあり、開幕スタメンに向けて、上昇気配が漂ってきた。
目の覚めるような弾道が春の訪れを予感させた。アーチスト浜中が、甲子園の寒さを吹き飛ばす強烈なライナーを披露した。8回1死二塁。カウント2−1から、巨人3番手久保の低め速球に体を沈み込ませた。見逃せばボール球。だがバットの真芯で拾い、打球は左中間へ。左翼清水は1歩も動けない。重力に逆らうように、グングン伸びて、フェンスを超えた。
「頭を超えるとは思ったけど、行くとは思わなかった。久しぶりにいいポイントで球をとらえられた。うまくバットも最短距離で出たしね。いい当たりで、気持ちよかった」
オープン戦37打席目での初アーチ。低弾道でのフェンスオーバーには自身も驚きの表情。これまで決して好調とは言えなかったがようやく手応えをつかんだ。9日のソフトバンク戦の試合前練習では異例の特打。岡田監督から直接指導も受けた。「ポイントが近いと言われました」と話すように、スイングする際の体の開きも早く、球をとらえるポイントも一定しなかった。
このひと振りが浮上のキッカケになりそうだ。正田打撃コーチも「浜中みたいな選手は本塁打が出たら、ガラリと変わってくる。あれはいい打ち方だね」と完全復調を予告した。
もっとも心配される右肩の不安も打ち消した。金本が4番左翼で先発出場していたこの日は、オープン戦9試合目で初めてスタメンを外れていた。5回から左翼守備で途中出場。見せ場は7回2死一、二塁で訪れた。代打斉藤の打球は三遊間を破り、浜中の前へ。二塁走者清水が三塁ベースを蹴るのが視界に入る。
「無理かなと思ったけど。怖さはなかったです。この寒い中で、あれだけできるのは自信になる。課題だった補殺がやっと出たのでこっちもうれしい」
ワンバウンドのストライク送球を本塁に投げ、ドンピシャのタイミングで清水を刺した。右肩手術後、初めて自分の力だけで補殺を完成させ、自然に笑顔がこぼれた。
攻守で大活躍し、今季初めての「伝統の一戦」で復活を印象づけた。開幕スタメン奪取へ、景気づけの補殺、そして1発。「今日は自信になることが多い。昨日(11日)くらいから調子も良くなっている」。浜中に球春は近づいている。【酒井俊作】
[2006/3/13/10:02 紙面から]
写真=7回表2死一、二塁、浜中は斉藤の左前安打を本塁へ好返球し二塁走者の清水を捕殺
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