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二川「トップ下」初スタメン

 【サヌア(イエメン)5日=岡本学、盧載鎭、益子浩一】西アジア遠征で初招集されたMF二川孝広(26=G大阪)が、今日6日のアジア杯予選・イエメン戦でスタメンに抜てきされることが決定的となった。5日、試合会場のアリ・モーセンスタジアムでの公式練習に臨み、サウジアラビア戦(3日)ではベンチ外だった二川が攻撃的な中盤に入った。ゴール前を固めてくることが予想されるイエメンに対し、2列目から積極的に仕掛けて得点を狙いにいく。

 誰よりも本人が驚いた。これまで多彩なビブスを用いて練習をこなしてきたオシム監督が、初めて一色のビブスを用いて先発組と控え組を区別して戦術練習を行った。二川にピンク色のビブスが手渡されると戸惑いは隠せなかった。MF羽生とともに4-4-2の攻撃的な中盤に入り、ハーフコートを使ったパス回しをこなしていく。凸凹のピッチの感覚を確かめながら中盤を安定させ前線のFW巻、田中達との連係を確認していった。

 「今イチうまいことできなかった。でもやるしかないという感じです。より多く攻撃にからんでチャンスを作りたい」。

 大抜擢だ。今遠征で各世代を通じても初めての代表。サウジアラビア戦はベンチ入りメンバーからも漏れた。それでもオシム監督の決断は明白だ。苦戦した前回の対戦(8月16日)で、完全に引いてくる相手に中盤から積極的に仕掛けていかない選手に憤りを表していた。相手がゴール前を固めるなら、中盤から仕掛けていけ-。練習後の会見で指揮官は「(中盤から)クリエイティブに柔軟に対応していきたい」と言った。ドリブル突破と狭いスペースを正確なパスで抜け出す適応力-。二川に求められるのはその能力だ。「前線で動き回ったほうが相手も崩れますから」と、二川も求められていることは理解している。

 日の丸をつけてピッチに立つ日を夢見ていた。G大阪ユースでは大黒(トリノ)と同期。大黒が華々しく代表での階段を上っていくのを「ボクは代表とは縁がない」と影から見つめていた。やんちゃな大黒、おとなしく無口な二川は対極の存在だ。今遠征でも遠藤、加地のG大阪勢以外には話しかけることもなく、DF三都主は「彼のコミニュケーションはサッカーだからね」と笑うほど。それでもピッチでは存在感を示す。現存する町では世界最古といわれるサヌアで、二川が美しい攻撃のハーモニーを奏でる。【益子浩一】

[2006年9月6日12時38分 紙面から]

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