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G大阪の自力V復活、残り5戦3差/J1

- 闘病中の子供と握手をかわすG大阪のシジクレイ(右)(撮影・栗木一考)
<J1:G大阪3-0清水>◇第29節◇29日◇万博
サポーターに夢を与え、G大阪が逆転Vへの望みを膨らませた。車イスの少年を試合に招待したDFシジクレイ(34)が、後半14分に先制ゴール。その後、FWマグノ・アウベス(30)が2得点を追加して3-0で清水に快勝した。5試合ぶりの白星で首位浦和に勝ち点3差と再接近。最終節に直接対決を残すため、自力Vが復活した。守備陣も今季8度目の完封。一丸となったG大阪が連覇への弾みをつけた。
夢と希望を胸に戦った。少年との約束、病床の遠藤の回復への祈り-。思いが実を結んだのは後半14分。MF二川のCKをシジクレイが頭で合わせ先制ゴールを決めた。西野監督が「流れを変えてくれた」と振り返った値千金の一発。指差したスタンドの先には車イスに座った少年がいた。「ゴールできたのは彼のおかげ。彼に感謝したい」。戦い終えたシジクレイの顔に、柔和な笑みがこぼれた。
素晴らしい贈り物だ。熱烈なファンが病と闘っていることを関係者を通じて知った。勇気を与えたい一心で何度も病院に見舞いに出かけ、この日初めて試合に招待。試合前の記念撮影では、10歳の少年にそっと耳打ちした。「君のためにゴールを取るからね」と約束していた。前半を無得点で終え、苦しい時間帯に挙げた得点が号砲になって後半32、41分とマグノ・アウベスが続いた。敗戦なら連覇が遠のく戦いに勝利し「ホームで(勝ち点を)3ポイント取れた。残り試合につながる」とシジクレイは前を向いた。
戦列を離れた仲間とも戦った。DF山口は腕に巻いたキャプテンマークに「『7』ヤット」と書き込んだ。ウイルス性肝炎で入院中の遠藤への思いも胸に刻んだ。次のホーム万博の試合(11月19日、千葉戦)では、選手とスタッフに加え、裏方全員の名前を1人1人記したTシャツをクラブ側が用意。「心を1つに」のメッセージと背番号「7」を入れ、一丸となって連覇へ進む準備を進めている。
苦境を乗り越えた。10月は1分け3敗と未勝利で、前節東京戦は終盤7分間で3失点する屈辱的な逆転負け。DF宮本は「あの試合を繰り返さないように注意した」。敗戦を糧に今季8度目の完封で、5試合ぶりの勝利。首位浦和との勝ち点6差を3差に縮め、得失点差での自力Vも復活した。西野監督は「結果が出なくて神無月ですか…。神無月(神が無い月=10月)で終わらなくてよかった」と冗談を飛ばした。
勢いを取り戻した。最終節は浦和との直接対決。宮本は「(直接対決まで)あと4試合ある。今まで以上に1つ、1つ勝っていく」と気を引き締めた。サポーターに夢を、離脱した仲間に希望を-。結束したG大阪が、連覇への最終章に入る。【益子浩一】
[2006年10月30日8時56分 紙面から]
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