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G大阪シジクレイ、天国の少年に白星誓う

- 練習でダッシュするG大阪DFシジクレイ(撮影・田崎高広)
G大阪のDFシジクレイ(35)が、天国の少年に白星を贈る。G大阪は13日に宿敵浦和と埼玉で首位攻防戦を行う。実は5日にシジクレイの大ファンだった11歳の少年が病気でこの世を去った。少年を試合に招待するなどして交流を深めてきた助っ人は「彼のためにも結果を出したい」と宣言。前半戦の大一番で体を張った守りを約束した。チームは12日、最終調整を行った。
宿敵浦和と戦う13日は、自分の35歳の誕生日。しかし、シジクレイが勝ちたい理由はほかにもあった。「彼のためにも結果を出したい。願いはかなわず亡くなったけど、彼のことはずっと思い続けている」。在りし日の少年を思い出すように、胸の内を明かした。
悲報は5日に届いた。大阪・高槻市に住む車いすの少年が、闘病生活の末に帰らぬ人となった。まだ11歳だった。「僕の背番号入りユニホームを着て熱心に応援してくれた。とても残念だ」。7日は通夜に参列。遺族に「ここまで頑張れたのも、G大阪とシジクレイ選手のおかげ」と感謝の言葉をかけられて、胸が詰まった。
少年の存在を知ったのが約1年前だ。関係者を通じて受け取った手紙から、自分の熱烈なファンであることが伝わってきた。黙々とプレーする職人ぶりを、187センチの体にみなぎる力強さを好きだと言ってくれた。昨年10月29日清水戦ではホーム万博に少年を招待し、ゴールと白星を贈った。
今季も少年の誕生日の4月7日川崎F戦に招待した。少年が欲しがっていたスパイクに目の前でサインを入れて、手渡した。関係者を通じ、自分をかたどったフィギュアも作った。全長約20センチ。世界に1つしかない「シジ人形」を贈った。病状が悪化するなか、幾度も病院に足を運んだ。「もう1度スタジアムに来てね」と励ました。少年は「その時はゴールを決めてね」とねだった。
「彼はいつまでも僕の心の中にいるよ」とシジクレイは言う。あの声援を、必死で生きようとした姿を忘れない。少年が他界してからは1分け1敗。空から見守る少年に「約束のゴール」を見せる。浦和との首位攻防戦は、今度こそ勝つ。心優しきブラジル人は、心にそう誓っている。【北村泰彦】
[2007年5月13日9時57分 紙面から]
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